8/3 コラム(転載)

  僕はインタビュアーであり、ライターであり、カメラマンであり、デザイナーであり、ディレクターでもある。とりあえずなんでも出来る。けれど、取り立ててスゴイことが出来ない器用貧乏タイプの見本みたいな人間だったりする。
  なので週によって取り組む仕事のボリュームが変わる。今週はデザイン、今週は取材、今週はライティング。いやはや、なんとも。貧乏暇なしである。

  最近、ライティングの仕事が多くなっていて(元々そういう仕事がしたいわけだからいいのだけど)、家で仕事をする機会がまた増えてきた。
  まあこれがなかなか大変なのだ。ちびすけが僕の部屋の扉を開けられるようになってしまい、「ダッコ」とか言いにくる。しばしダッコをしてから下ろすと三脚を振り回したりして家のものを破壊しようとする。危ないぞ、と諭そうとすると、チビ丸(C:花のぴゅんぴゅん丸)のごとくビエーって泣き叫ぶ。ふと気づくとライティングデスクの上に猫が乗っていて「あら、やだ、見つかっちゃったわ」みたいな顔をしている。…やれやれ。そんな状態に挫けず、僕は一心不乱に仕事をしているのである。

  おかげさまで夕方になるとストレスがばっちり溜まる。
  僕はやにわにひとつ先の駅まで30分かけて歩きはじめる。汗を流しながら。そして小さなホテルのラウンジに入って、場末的な管弦楽(イージーリスニングってやつ)を聞きつつ、冷たいビールを一杯飲む。うん、場末もなかなか良い。
  ちょっと高いけれど、ゆっくりした気持ちになって、ビールがすっと身体に染み込んでいく。650円の僕へのご褒美である。

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  連日連夜、海外の有名なクラブチームが試合をしている。
  それにしても多い。
  ここまで来ると食傷気味で、うんざりしてしまう。…っていうか、興味なんかまったくなくなっている。

  去年のFC東京みたいに、海外に遠征して試合をした方が実になるように思うんだけどなあ。
  これもご褒美なのかなあ。