12/10 柏×甲府 【TV】 2-6

 以前、地域リーグで戦っている選手に聞いた話がある。

 プロ経験がある選手とプロ経験がない選手には、サッカーに対する立ち位置の差がある。
 自分の責任の範疇の戦い…たとえば、1対1の守備での勝負に対するこだわりに違いがある。ディフェンスラインは1枚上のミッドフィルダーが「球際で必ず守る」と信用して、それを前提としたフォーメーションを組む。しかし、プロ経験がない選手は、あっさり抜かれてしまう。抜かれてしまっても、懸命にチェイスして、タックルしてでも止める、というような気概を見せない。
――責任感の差異――
 簡単に言えばそういうことなのだろう。
 しかしプロのボランチとして、プロのディフェンダーとして、自分が抜かれたら、その責任はなんとかしてとらなければならない。個々が責任を果たすという信頼の上にしか、プロのチームは成り立たない。

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 この試合の終盤、柏のブラジル人が簡単に倒れたり、奪われたボールをチェイスすることをあきらめたり、歩いていたりする姿を見て、感じたことはそんなことだった。
 いろいろな実情などもあったのだろうけど。

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 極論だとは思うけど、入れ替え戦や優勝決定戦というのは気持ちが一番重要なのだと僕は思っている。
 その状態如何で全てが変わってしまう。
 球際の強さ、守備への意識、ボールへの執着、ゴールへの執念。
 個々の能力がかなり上の柏だったが、その能力を活かしきれなかった。ブラジル人を起用したこと、そのブラジル人のモチベーションを極限まで高められなかったこと、それも全て指導側の問題だと思う。

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 愛媛があがったから来年J2は1チーム増えたので48試合となる。それも休みの節も出来、節が多くなる分、タームが短く厳しいシーズンになる。ヴェルディ、レイソル、ヴィッセルがどんな気持ちで戦っていくのか。想像しただけでも、ものすごいシーズンになることだろう。(そのうえヴェルディはACL…)
 でも、とにかく気持ちを改めて、戦って戦って、あがってきて欲しい。

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 甲府もJ1は簡単ではない。予算がままならず、補強がしっかりできない場合は、餌食にされる可能性はかなり高い。現在のチームでJ1を戦い抜くのはかなり厳しいと僕は思う。
 でも、奇跡と思われた昇格を果たしたわけだから、そのミラクルなパワーを僕たちに見せて欲しい。

 ああ、なんだか青葉の笑顔が淋しいね。