8/16 アテネ五輪 日本×イタリア 【TV】

 4時半まで観て少し仮眠して仕事、なんていう器用なことができないので、4時半に起きて仕事をしてから今観終わりました。

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 やはり大会は結果が全てなので、負けたらおしまい。いい試合だった、よく出来ていた、惜しかった。そんなことは関係ない。勝たなければ次には進めない…。
 ただ、日本選手の健闘は称えたい。よく頑張ったと思うよ、本当に。

 今日の試合で書き留めておきたいことは3点。
 まず、フィニッシュの精度。
 今まで何度も指摘されてきたことだし、山本監督も選手もよくわかっていることだと思うけれど、決定機にペナルティエリアの中でどんな仕事が出来て、どんなコースにボールを流し込めたのか。
 デロッシのコーナーをついたバイシクル、ジラルディーノの股抜きからの冷静な流し込み、伸びきった状態からファーサイド隅へのヘディング。運もあったかも知れない。しかし、当然のことながら運だけではない。
 それに対して、日本がチャンスの時にどう出来たか。後半早々に松井が決定的なチャンスを逃し、抜け出た大久保はシュートミスをし、大久保から田中に落としたフリーの状態でのシュートはキーパー正面だった。いい形は出来ていた。決定的なチャンスはイタリアよりも多かった。(それは後半にカテナチオが発動したからだろうけれど)ただフィニッシュだけが遠く、それが彼我の距離となった。

 それから、サポートの感覚と意識の統一性。
 イタリアは中盤で組み立てるときに、ワンタッチで繋ぐパスコースを作るため、サイドバックやボランチが爆発的なダッシュを繰り返した。これがまたいつもやっている訳ではない。チャンスと見た時には確実に走りまくってコースを作ってくる。パスコースを作らなかったら後で相当罵られるんじゃないだろうかってくらいに。機を見るのに敏く、献身的なサポートをした。そのために、トップや2列目に当て、ボランチにワンタッチで落とし、サイドに展開(この時の選択肢が実に多い。それだけサポートが出来ている)するという、基本のグループ戦術がしっかりと成り立った。
 ジュニアユース・レベルからの繰り返しのトレーニングと、意識の統一がなくては、このようなグループ戦術はできない。こういうのがひとつの文化なんだろうね。残念ながら、日本はまだそこまでのものを持ち合わせていない。(2002年の代表が似ているものを持っていたけれど、ちょっと質が違う)

 最後は、選手起用の問題。
 結果的に左サイドに人材がいなかった。徳永の負傷(?)によって投入された那須がなかなか機能したのが皮肉的だった。
 イタリアが1トップ気味だろうと読んで中央を1枚抜いた4バックという選択は、僕はアリだと思うけれど、最後までトップの位置で落ち着けなかった攻撃陣を思うと、頭から平山を使わなかった理由がよくわからない。そんなにコンディションが落ちていたのだろうか?


 残念ながら、日本はあと1試合でアテネを去ることになってしまった。
 だからこそ、ガーナには勝って帰ってきて欲しい。最後まで応援しましょう!