6/12　J1第12節 FC東京×G大阪　【味スタ】 　ナビスコ神戸戦をテレビで観た時には、負傷者が多くなってきたための緊急布陣なのかな、と思っていたけれど、実際に観るとこれはこれで面白い布陣だった。 ---*------*------*------*------*--- 　とにかくものすごかったのが浅利。中盤の底をスタミナとひたむきさで懸命に走り回った。タイミングが遅いのでは、と思うような時でも、あきらめずにチェイスし、応対し、ボールへアタックした。フェルナンジーニョを自由にさせなかった。100試合出場にふさわしいプレーだった。 　もう1枚のボランチ今野は、浅利がサイドに出て応対するケースが多くなったので、中央のスペースをよくケアしていた。そのため、高い位置で奪うといういつもの攻撃的なスタイルは多くはなかった。 　確かにこのコンビは堅い。中盤のディフェンスとしては、Jでも有数だと思うくらい堅い。ただ、やはりそこからの展開にはならない。ここには消化不良が残った。でも、この堅さを思うと、よほど得点力に翳りが見えない限り、宮沢はノーチャンスかも知れない… 　攻撃面では馬場が素晴らしく効いていた。キープできる、長短のパスもいい、そのうえ球際に強くなった。これからの成長を思うと、実に楽しみである。 　また、鈴木も良かった。巧い選手ではないんだけど、どこか独特の雰囲気がある。キックへの期待もあるんだけど、重心が前にある朴訥なドリブルも味があっていい。石川が右、鈴木が左というスタイルを観てみたい。 　それとルーカス。ヘディングでの得点を取って以来、動きが次第に良くなった。ドリブルで相手と競れる。スピードと運動量でスペースをつく。ポストに入っての捌きも出来るようになった。（有効じゃない捌きも多いけど…）後ろからのハイボールにもヘディングで競った。そして技術とスピードのある逆転ゴール。 　この試合は評価できる要素しかなかった。しかし、ゴール前でサイドに流れがちになってしまうことなど、センターフォワードとして不安が残る点も多い。ただ、コンビネーションとしては、ケリーより馬場の方があっているように感じた。 　今のFC東京の守備は本当に堅いので、そうそう負けるようなことはないと思うが、市原、名古屋、浦和という強いチームとの対戦で、セカンドの出来が占えるだろう。 　 ---*------*------*------*------*--- 　ガンバ。正直なところ、ガンバの中盤はFC東京よりも個人能力が高かった。中盤ではボールを回せたし、ボランチからサイドへの展開もあり、どちらかというとガンバのリズムの時間帯の方が長かった。 　問題だったのは、特徴が違うからしょうがないのだろうけど大黒のポストが不味いこと、両サイドバックのクロスがダメなこと。 　松波を入れた時に、フェルナンジーニョが少し低い位置になり、FC東京が守備をしやすくなった。選手交代も後手後手になった。そのような選手交代にも消化不良が残った。