6/9 W杯1次予選 日本×インド 【TV】

 いやあ、久々に落ち着いて観ることができた試合だった。やっぱり一次予選はこういう試合もないと、胃がもたない。
 もちろん、相手のレベルもあった。けれども、収穫も多くあった。

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 まず、フォワードの核は確実に久保になった。久保だけは、相手がアイスランドであろうとイングランドであろうとインドであろうと全く変わりがなく、普段どおりのプレーをし、普段どおりに難しいゴールを決めた。おそらく、相手が雪男であろうと、中学生だろうと、女子十二楽坊だろうと、それは変わらないに違いない。うん。
 今後の数年間、日本のフォワードのファースト・チョイスは久保でいいと僕は思う。

 中村が右に流れる中盤のスタイルもいい。アレックスが出て行く左のスペースも潰さずに済むし、中央で小野や福西が出て行くスペースも作れた。右に流れて加地と組み立てるのもいい。贅沢を言うと、今日のように中盤できつくプレスをかけないような相手だったら、もっと坪井がオーバーラップして数的優位を作るとなおいい。ただ、今日の中村はプレスもかかっていない場面でのミスパスが多かった。イングランド戦の後半より出来が悪かった。小笠原が出てきた時は、てっきり中村の交代だと思ったのだけれど。

 試合の途中で、相手のトップがほとんど機能していないことから、ディフェンスを1枚減らして4バックにしたのも良かった。これは、システムとして3バックと4バックを持っていて、それぞれ試していることからできた交代だし、いい交代だったと思う。
 まあ、これが強い相手だったら試合途中でのシステム変更はマークの確認や受け渡し的に難しかっただろうけど。外したのが宮本ということも、緊急時のシミュレーション的に良かった。(宮本が思い切りかぶったからかな、と思ったりしたんだけど)

 ディフェンスラインや中盤の底から両サイドのスペースにボールを流す攻撃も上手く出来ていた。これは練習の成果なのだろう…きっとそうに違いない。


 課題としては、攻め込んでいるときにはもう少し早く、的確な場所にサポートをし、優位性を保つこと。その連動性が少し少なかったように思う。まあ、ポゼッションじゃなくなってきているので、難しい部分ではあるんだけど。
 それと、右からのクロス。加地…もう少し正確なクロスを入れようよ…
 
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 ようやく、地力が出せてきた。その一番の要因は、僕が言わなくてもいいことだけど、負傷者の影響により海外選手、国内選手がちょうどよく混ざり合ったことにある。ジーコ監督はそれまでの方針を結果的に変えざるを得なかった。それが功を奏した。

 その事実を踏まえ、この試合が基点となって、ジーコ監督が一皮剥けてくれると観ている方としては楽になるのだけれどね。