5/26 親善試合 U-23日本×トルコ選抜 【味スタ】

 午前中、生まれて初のMRI検査をした。想定していた最悪の結果のちょっと手前くらいの検査結果だった。がっかりして不貞腐れながらも、てやんでえ、ヘルニアくらいなんだい…と半ばヤケ気味に開き直り、痛い足を引きずって味スタに出かけた。
 
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 さてゲームだけど...驚いた。
 前半は「昨日重いフィジカルでもしたんじゃないか」というくらい日本の動きがなかった。確かにリーグ戦での疲れもあるのだろうけれど、もちろんそんなことではない。それだけトルコに押し込まれていた。

 トルコは3トップ。それに左MFの6番、右DFの7番がどんどん攻撃に絡んでくる。テレビでもわかっただろうけれど、日本は最初ボールサイドのウィングバックが対処したら、ファーサイドを逆サイドのウィングバックがカバーするというスタイルで対処していた。まあ、今までに織り込み済みの対処方法ってわけだ。
 だけど、現実は想定を上回った。トルコの3枚のフォワードはディフェンスラインにびったりと張り付き、両サイドがどんどんあがってきた。左の森崎、右の徳永はずるずると下がりラインに吸収され5バックになり、時には阿部がカバーに入って6バックになった。
 闘莉王を真ん中に入れた3バックの積極的なプッシュアップが2ライン化を助長する。

 また、トルコの選手は速いし、上手いし、強いし、高い。チームとしてはあまり練れていないのに、能力と個人戦術と数人のグループ戦術(この共通認識が素晴らしい)でゴリゴリ日本をこじ開けてくる。

 ゴール前にボールが入りそうで、人数が足りないのであれば別に何枚で守ってもいいのだけれど、前線に基点を作れる選手がいないことにより攻守の切り替えが遅くなってしまうこの日の日本のメンバーでは(どこに入ったらキープしてくれるのかわからないから飛び出せない!)、ここまで中盤がいなくなると相手のラインウラにボールを放り込むくらいしか攻め手がなくなる...。

 途中から、ほとんど徳永がバックラインに入って4バックのような形になったので、今野が右に出てくる。(指示?)とはいえ、両サイドバックが前線に上がれるわけでもない。
 まあ、そんな悲観的な前半ではありました。


 後半、闘莉王に代わって阿部がディフェンスラインに入り4バックにし、今野の1ボランチになってようやく守備が落ち着いてくる。
 そんな中で失点するんだけど、トルコのフォワードを含めて3枚がかぶっちゃったから、見えなかったのはしょうがないけれど、ゴールのまん前で相手フォワードに前に入られちゃあもうどうしようもない。このあたりは本番では修正できるとは思うけど、連携面の不足は気になる。

 平山が出てきたことによって、ようやく前線が落ち着きを取り戻す。平山に当てれば、落とすなり、すらすなり、潰れるなりして基点ができる。やはり、高松よりは平山の方がこのチームに合う。

 後半30分過ぎには、トルコがバテてくれたおかげで、モチベーションの高い駒野が、いいスペースを見つけて走りこみ、右サイドから攻撃の起点を作ることが出来た。いいアピールだったのでは。


 とまあ、そんなこんなで課題の多い試合だった。
 選手を多く代えたので、試合中の修正については評価できないけれど、松井の伸び悩みを含めて押し込まれた時に前線での基点になる選手が少ないことが辛い。また、このような状態では3バックの押し上げをあそこまでせず、早めに深さをつけてもいいのではないだろうか。

 逆に、今野と阿部のボランチがまあまあだったこと、阿部と闘莉王の併用を試せたこと、駒野の復帰、と収穫もあった。

 マリ戦には完全に平山と田中がいないけれど、その場合にどうやって攻撃を作っていくのか、オーバーエイジをにらんで、最後の試練になる。楽しみな試合です。
 
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 トルコの、攻撃時には右サイドバックがあがって中盤を構成し、守備時にはスライドしてファーサイドに下りてくる、というスタイルは2002年を彷彿させて楽しかった。

 しかし、10番とか11番とか、実に良かった。獲るんだったら、こういう選手が良かったように思うんだけど。(安そうだし)