5/2 J1第7節 F東京×横浜FM 【味スタ】

 運。ジャッジ。そんな不確定要素もあった。
 しかし、何度も言っているけれど、決めるべき時に決められなかったことがFC東京最大の敗因である。

 僕がつけたいい加減なスタッツによると、前半FC東京は12本のクロスをあげ、7本のシュートを放った。特に右からのクロスは10本。これを考えただけでも、前半における右サイドのイニシアティヴはとれている。いわゆるFC東京の形はできている。にもかかわらず、ゴールを陥れることができなかった。

 問題は、中央でクロスにあわせる選手の不在、である。
 前後半あわせても、ヘディングによるシュートはない。というか、ニアで競ったという状況もなかったと思う。得意なハーフカウンター気味の攻撃がなかったため、ゴールキーパとディフェンダーの間が開かなかったこともあるけれど、サイド攻撃がウリなチームでヘディングがないというのもちょっとスゴイものがある。これはルーカスという選手の特性にあると思う。

 ルーカスをあきらめてきちんとポストプレーができてサイド攻撃にあわせられる選手を補強するのか、ルーカスを活かしたいのであれば中央攻撃を主体としたシステムに変えるのか。もう見極めが出来てもいいのではないだろうか。

 また、今野のポジショニングも適性とは思いがたい。確かに高い位置でボールを奪取する能力は高いが、彼の特徴ではそこからの展開ができない。ボールを奪ってくれるから使いたい気持ちはとてもわかるけれど、個人的には五輪でやっているような低い位置の方が持ち味が生きるように思う。
 まあ、五輪とはシステムも戦術も違うので一概には言えないけれど。

 あと、ミスもあるかも知れないけれど、宮沢を使うべきだと思う。以前、全体練習後になんども繰り返しているのを観た、宮沢がウラへミドルパス、石川がクロス、阿部のヘディング、という展開があれば、それでゴールが決まらなくとも中央が楽になると思うのだけどなあ…。
 
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 横浜FMの狙い的には守ってカウンター。
 3バックだったのだけど、これがなかなか頑張った。中西がスペースのカバーに行くとファーサイドはしっかり田中隼がカバーした。3枚が中央に絞ると、サイドが下がってきて5バックになり、ディフェンスを固めた。
 カウンターの起点は柳だったのだけど、キープ力はあっても、なかなか展開ができず、前半はソリッドな攻撃は仕掛けられなかった。

 また、通常時にはサイドで運動量を使いサポートを速くして数的優位を作り(古い言葉だとトライアングル)、ポゼッションしながら攻撃を組み立てる。詰まると、サイドチェンジ。相変わらずよくトレーニングされている。
 サイドチェンジの回数は、横浜FMは前半5回。対するFC東京は全後半あわせて1回しかなかった。(ただ、サイドをあまり変えず右中心でゴリゴリ攻撃しているのにもかかわらずチャンスを作っているのはスゴイ)

 横浜FMは運もあったけれど、ポゼッション時の選手の技術やスペースへの工夫やアイディアを観ていると、そんなにおかしくない結果だったように思う。