4/22 親善試合 U-23日本×U-23ギリシャ 【TV】

 山本監督は茂庭を中央に置くという新ディフェンスブロックを試した。負傷やカードで闘莉王や阿部が本番でいないということも考えられる。そのためのオプションのひとつであろう。

 その茂庭。懸命にカバーをした。左の森崎や北本のウラを通されると、スピードを活かしてカバーに入り、役割どおり飛び込まずに応対した。北本がかぶった失点シーンは最終予選を思い起こさせたが、今後ディフェンダー同士の連携を高めていけば大丈夫。こういう部分を浮き上がらせるのが親善試合のひとつの目的だから、これはこれでいいだろう。

 この失点を除けば、北本の出来も良かったし、茂庭もなんとか集中してこなしていた。このオプションの手応えはある程度つかめたのではないだろうか。

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 前でボールを奪取する能力に長けた2枚のボランチが並んだ前半だったが、やはり奪った後の展開力が厳しい。チームコンセプト通り高い位置でボールを奪取できるようにするか、1枚は展開力のある選手を起用したい。

 FC東京でもそうなんだけど、今野はどんどん前に出て行ってしまうので、もう一枚はスペースを埋められて、ロングフィードもできるような選手が望ましい。もちろん、啓太も素晴らしいボール奪取を披露しているのだけど、ほんとにパスミスが多い。この試合ではかなり雑なところが出てしまった。

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 アジア最終予選で積み上げることができた信念のようなものがプレー態度には出ていた。しかし、この一ヶ月でプレーレベルが落ちた選手(悪い意味でのメンタル的な部分も含めて)もいて、全体的なバランスはぎこちなかった。あらためて、この年代の抱える難しさを感じた。

 後半に、ディフェンスラインの背後にボールを入れられ始めると、中盤のプレスは甘くなり、集中も途切れるケースが出てきた。ギリシャの攻撃が雑だったので助かったけど、このあたり、全体的なバランスも含めて、山本監督の手腕を見守りたい。