4/10 J1第4節 東京V×G大阪 【味スタ】

 東京Vは、山田と小林慶が戻ってきたことによって、少し落ち着きを取り戻した。サイドチェンジも多用していたし、山田のいるサイドでの組み立ても出来るようになってきた。しかし、ともかく足元での繋ぎがどうしても多くなってしまった。

 本来であれば、ポゼッションして相手の中盤を崩してから早いタテを狙いたいところなのに、タテのスペースはG大阪の4バックがワイドに守ることによって実に上手に埋められてしまった。足下が多くなってしまったのは、そのせいもある。
 おかげでFC東京戦では外から中にうまく切れ込んでいた森本も、外や中央で足下で受けるしかなくなってしまった。それでも、一度反転のスピードで宮本を振り切りかけた時はその身体能力の高さに驚いてしまったが、結局はシジクレイと宮本の強さと上手さに抑えられてしまった。後半には非常に細かいラインコントロールについていけなくなり沈黙してしまう。後半25分に交代したのだけど、これはやや遅すぎたように感じた。くどいようだけど、やはりサブで使ってあげたいなあ…


 しかし、2度リードされつつも、2度追いついた精神力は素晴らしい。特に、2度目の同点で自信をやや取り戻したのか、そこからの内容は非常に良かった。
 ポゼッションしながら、2列目3列目がどんどん前に飛び出してくる。カウンター気味の攻撃で平野のアーリークロスに対してファーサイドに飛び込んだのはボランチの小林慶と林。左サイドの高い位置でウーゴが持つとその背後を平野が追い抜いていく。
 この15分のサッカーが出来れば、もっと良くなる。

 それから、あのウベダがフィットしてきた。
 アルゼンチン・リーグの放映でも見せてくれていたあの引っ張り技も、本領を発揮しはじめた。どんな手技を使うのかも楽しみです。

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 さて、G大阪。西野監督は3バックというイメージがあったのだけど、なるほどという感じではあった。中央にシジクレイと宮本という当りも強くて、カバーも出来て、フィードもできるセンターバックがいるからこそ出来るのだろう。シジクレイの加入は大きい。多彩なキックが出来るから、攻撃の起点にもなっている。

 細かいラインコントロールもいい。時にはかなり高くラインを上げてコンパクトにし、時にはしっかりと下げて対応する。ボランチも危険なときにはカバーが出来る。
 とまあ、ディフェンスはとても良い。

 攻撃もフェルナンジーニョという強烈な選手が入ってきて面白くなってきた。もう少し攻撃が洗練されれば、2004年度はいい成績を残せそうだ。