3/16 U-23日本×U-23レバノン 【TV】

 大きなプレッシャーがあったせいか、ぎこちない動きも多かった。
 前がかりすぎて、相手のディフェンスまで揃えてしまい、かえって前線のスペースをつぶすこともあった。
 後半には攻め疲れてしまったし、攻め急ぐあまりに中盤でミスを頻発してしまった。
 同点にされた直後に点を取ったこと、なんとか勝利したことについては評価できるけど、内容としてはあまり褒められるような内容ではなかったと思う。

 ただ、すごく伝わってくるものがあった。
 絶対に90分もたないような松井のチェイス。(実際にもたなかったけど)完全に試合に集中した大久保。疲れでスピードが落ちながらも中盤を埋めた前田。(あのぺナでのドリブルは前田の真骨頂)あまり効果はなかったけど、再三行われた茂庭の攻め上がり。絶対に勝つんだ。アテネに行くんだ。選手たちのそんな気持ちがブラウン管から飛び出して、僕の掌でびくびく動くような気さえした。
 このチームが出来てから一番気持ちが前面に出た試合だった。

 よし、あともうひとつだ。

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 しかし、この最終予選を見ていまさらながらに思うのは、アジアのチームは、バーレーンにしても、レバノンにしても、玉際に強く、実にしたたかだということ。一発のチャンスを少ない人数で決めてしまうことができる。山本監督が、いろいろ試した選手ではなく、1対1に強い近藤を招集した理由はそのあたりにあるのだろう。(ただ、その期待には応えられなかったけれど)

 この試合、総力戦での辛勝とは言えども、ギリギリの中で、徳永と啓太を休ませることができたことは大きい。那須も出場停止ではあるけど休養をとれた。高松も休めた。(僕の考えでは高松はやはりサブの方が合う)これは、UAE戦に向かっての大きなアドバンテージとなる。

 ただ、そうは言ってもUAEは決して弱いチームではない。簡単には勝つことなんてできない。
 願わくば、UAEラウンドの時のように、きれいなサッカーをしてくれること。そうすれば、この2試合と違って、もっとコンパクトにできるだろうし、スペースも多く生まれる。

 あとはやっぱり気持ち。
 今日の試合でもわかるように、戦術やシステムが全てではない。フリーキックでも、放り込みでも、なんでもいいから、気持ちで勝ること。
 僕は、この試合のモチベーションを維持できればきっと大丈夫だと思う。かえってバーレーンが勝ってくれて良かったのかも知れない。

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 しかし、あの敗戦の中から、この強い気持ちを醸造したのは、選手の力もあるけれど、山本監督を中心としたスタッフの力も大きい。どんな手法を使ったのだろう? とても知りたい。


 あと、ひとつ気になるアイテムがあったのだけど、それはショートコラムで。(明日出張に行く電車の中で仕事の合間に書ければ、ですけど)