2/8 U-23日本×U-23イラン【TV】

 甘みのないウイロウのような昨日のA代表の試合に比べて、テレビ越しでも熱さが伝わってくるようなサッカー本来の面白さが詰まったゲームだった。寒い冬じゃないとあそこまでの運動量はないだろうから、さしずめスタバのホットチョコレートケーキといったところだろうか。(食べたい!)

 しかし、平山には参った。
 誰でもわかっているとおり十分すぎる素質を持っているのだから、彼に対しては厳しい目で見ていきたかった。しかし、どうにもこうにも文句のつけようがないんだよ。そりゃあ、フィジカルが頼りなく、当たり負けするときもある。体力もなさそうだ。でも、そんなのはあとからつけられる。もしかすると、ジーコ監督も呼ぶかも知れない。あそこまで高さがあるうえに柔らかさがあるフォワードは日本にはいないからね。

 ゴール自体は、田中達也が得意技の懐の深い一人時間差のようなドリブルをしかけた段階で決まりだった。どちらかというと、達也のゴールに近い。でも、クロスに対してきちんとあの場所に入り込んでいるというのは、彼の戦術眼の高さを物語ってもいる。それと運の強さ。

 しかし、平山が生きたおかげでチームが変わった。トップに当てられるから、後ろから飛び出せる選手が効くようになった。スペースへ飛び出す山瀬がフィットした。逆にボールキープの松井や前田は難しくなってきた。

 もう一人の特筆は今野。松木さんが後押ししすぎるので、興醒めなんだけど、いいんだよなあ。2枚のボランチのうちにしっかりと入り込んだ。ただ、啓太と今野だと中距離のパスをさばく役がなくなる。阿部や青木がどちらかに入れて、バランスをとるかも知れない。今日の出来を見る限り、啓太はうかうかしていられない。

 ディフェンスラインの評価は保留。闘莉王はちょっと怖いけど、ムードがあるから、内弁慶チームにはいい刺激かも知れない。

 大久保、石川、茂庭。帰ってきても場所はないかも知れないぞ。

 しかし、試合のスピードを出すためには、戦術とそのトレーニングがどれだけ重要なのか、よくわかった二日間だった。